羊のまいにちしあわせになる方法100

羊、こと羊子がまいにちしあわせになる小さな方法をためし中.100個お試し中。

映画 ”Maudie ”・幸せの絵の具

 

映画 "Maudie・幸せの絵の具" を観ました。

 

カナダの田舎の港町の風景や、動物、花や自然を、

素朴な作風で描き続けた実在の画家、

モード・ルイスと、

 

孤児院育ちで、無口で頑固で、孤独な魚の行商人、

エヴェレットの物語です。

 

2人とも

不器用ながら、少しずつかけがえのない存在になっていく。

 

今年はまだ2ヶ月残っているけれど、

間違いなく

今年観た映画で一番好きな映画です!!

 

モード役のサリー・ホーキンス

エヴェレット役のイーサン・ホーク

もちろんすごい演技力で、

 

イーサン・ホークは、

私はとんがったかっこいい俳優というイメージがあったのだけれど、

この映画では、まるで正真正銘の無骨者で、

最初のほうでは、その荒っぽさに、

何度も本気でサリーを守ってあげたくなりました。

 

牧師さんと、エヴェレットの同僚の証人だけの

質素な結婚式をしたあと、

 

魚の行商をしているいつもの荷車に、

重度のリュウマチで足が悪いモードを乗せて、

家まで帰ります。

 

あれが新婚旅行だね!」と

一緒に観ていた夫に言いました。

 

私たちも、当時住んでいたアメリカで

牧師さんと私たちだけで、質素に結婚式を挙げたので、

思い出してじーんとしました。

 

そして何よりも心に残ったのは、

モードのピュアさ。

 

ニューヨークからこの村に避暑に来ていて

モードの絵を気に入って買ってくれるサンドラに

聞かれます。

 

「私に絵を教えてくれない?」

 

「教えることじゃないわ。

描きたいように描くだけ。

 

私は旅行もしないから、

記憶を頼りに描くの。」

 

「何があなたを駆り立てるの?」

 

「私は多くを望まないから、

絵筆が目の前にあれば満足なの。

 

あと窓も。

 

鳥が横切ったり、

ハチが来たり、

毎日違うわ。

 

命があふれている。

命の輝きが、

ひとつのフレームに、

そこにあるの」

 

世間体を軸に生きていた叔母さんは、

モードを厄介者にしていて、

自分自身、晩年は、寂しい人生だったけれど、

 

自分の心の中の幸せを軸に

生きていたモードは、

とても幸せな人生だったのだなと思います。

 

心の中に幸せを創る人は、

誰にも邪魔されない。

 

撮影はカナダ最東部、ニューファンドランドで行われたそうです。

いつか行ってみたいなあ。

 

‥‥ とまた欲望がむくむくわく、

多くを望まないモードの爪の垢でも煎じるべき

私なのでした。