”睡眠こそ最強の解決策である”マシューウォーカーを読んだ
昨今、睡眠負債が集中力の欠如ばかりでなく、死に至る病気を招くととりだたされています。この本は、単に睡眠の大切さを説いただけの健康本ではなく、今まで解明されていなかった「人はなぜ眠るのか?」「なぜ夢をみるのか」など睡眠のことが網羅された熱い研究本です。
特に印象に残ったのは
レム睡眠は夜中のセラピーと自由奔放な遊び場所!ということ。
睡眠には同じように寝ているといっても、レム睡眠とノンレム睡眠の2種類があるのは、よく知られています。ノンレム睡眠は深い眠り、レム睡眠は浅い眠りと言われ、
脳の中は、この2つの種類の睡眠が、90分ごとに忙しく入れ替わっています。
レム睡眠のとき、感情を司る脳の部分は、起きているときより、30%も多く活発に動いているそう。でも、ノルアドレナリンというストレスホルモンは、このレム睡眠のときだけ一掃されていなくなってくれている。
つまり、ストレスホルモンのない、安全な環境の中で、感情の記憶が再現されている。
いじめっこのいない安全な部屋で、安心してやさしいカウンセリングを受けているような状態なのでしょうか?
これが人のメンタルヘルスを整えるそうです。
そしてレム睡眠の時に、人は夢を見ます。感情の脳は活発になっているけれど、合理的な思考をする脳の部分は働いていない。合理的な論理の番人のいないところで、荒唐無稽な夢を見ることができます。
これが脳の中で、思わぬところでつながり、人の創造性を作るのだそうです。
つまり、レム睡眠の時間は、安全なところで、ささくれだった?感情のセラピーを受けることができ、かつ、「そんなのありえない!なんていう常識人(自分)がいない自由な創造ができる素晴らしい時間だったのです。
毎晩、寝ている間にそんなことが起こっているとは。
その他興味深かったのは
# 6時間以下の睡眠で本来のパフォーマンスができている人はゼロに等しい。
#寝不足の男性は十分に寝ている男性に比べて睾丸のサイズが大幅に小さい。
(寝ないで平気だ!と豪語するマッチョな人は注意、だそう)
#睡眠薬は脳の外側を眠らせているだけで百害あって一利なし。
睡眠に障害があったら、睡眠専門の医者に行くこと。普通の医者は睡眠についてくわしくない。
寝るというのは、ただ身体を休めるためのものだと思っていましたが、ぐうぐう寝ている間に、脳は、いい明日、大げさに言えば、いい人生を創るために、まさに寝ずに働いてくれているとは驚きました。
寝るのが大好きだから、今でもよく寝ているけど、ますますよく寝よう、と思いました。というか、やっぱり寝てていいんだ、と妙に安心した一冊でした。
おすすめの一冊です。
#まいにちしあわせになる方法33 7,8時間は寝る!