羊のまいにちしあわせになる方法100

羊、こと羊子がまいにちしあわせになる小さな方法をためし中.100個お試し中。

幸せってなんだっけ?ヒュッゲな国のお話を読みました。

友人が貸してくれたので、

イギリスのジャーナリスト、ヘレン・ラッセ

 ”幸せってなんだっけ?

世界一幸福な国でのヒュッゲな1年

The Year of Living Danishly  ” を読みました。

 

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ヘレン・ラッセは、

マリ・クレールの元編集者。

レゴに勤めることになった夫と共に、デンマークへ移住。

ロンドンの慌ただしい生活と真逆の、

しかも幸福度が世界で一番高いといわれるデンマークの暮らしを、

綿密なリサーチやインタビューを駆使して、その体験を、

ウィット溢れる文章でユーモアたっぷりに綴った本。

果たしてデンマーク人は世界で一番幸福なのか?その答えは?

 

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私はけっこう疑い深く(疑い深さは長生きの秘訣らしい!?)

自分の目で見るまでは信じない!タイプなので、いつかぜひデンマークにいって

この本に書かれていることを見てみたい、と思わせてくれた本でした。

つまり、そう、とっても好奇心そそられる本ということですね。

 

 

興味深かったところは次の2点。

 

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デンマーク人は趣味のクラブをやグループに入るのが大好きらしい。

デンマーク人90%以上がクラブのメンバーであり、平均すると一人当たり2.8のクラブに参加している。「二人のデンマーク人が会うとクラブができる」という表現があるくらい。これはグループの細分化を意味する。

「合意文化のもとでデンマーク人は争いを好みませんから、何かちょっとでも合意できないことがあるとより細分化されたクラブに分かれるのです」

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日本だと、趣味サークルなどで、気が合わない人、会の方針が違うと

辞めてしまうことが多いかと思うけれど、

ならば、自分の好きなサークルを自分で細胞分裂みたいに作ればいい、という

発想がとてもいいと思いました。あの人は合わない、あの会は合わない!と文句いったり、自分って、協調性がないんじゃないか?と自己嫌悪に陥る必要はまったくないわけです。いくつあったっていいんだし。

 

 

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デンマーク人はタバコ、アルコールの摂取量も多く、ドラッグ、無防備なセックスにも寛容。「個人の選択権」を行使している反面、何があっても全部福祉の対象になって生活の面倒を見てもらえるから、健康に無頓着になる。

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環境先進国、というイメージがあったので、

なぜか健康に関してもクリーンなイメージが勝手にありました。

 

そもそも、病気になって、働けなくなったらどうしよう!とか、

社会保障があるから問題なし)、医療費が高くついてしまう!という

心配がない(病院ただ)から、病気にまつわる二次的な心配がないということ。

 

そうなると、人って健康に無頓着になるものなのか?

でもそこで実験台になってるのは、自分の体と自分の人生の時間だし?

と思ってしまうのですが。

いつかデンマーク人に真相を聞いてみたい。

 

 

 

共感を持って読んだのは、次の2点。

 

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1920年ごろ、デンマークは経済的に後退し、社会は大きな困難に直面していましたが、当時の政府は国民の幸せに”デザイン”が重要であると認識していた」

 

ロンドンの研究者によると

「人は何か美しいものを見ると、脳内のドーパミンが刺激され、より幸せな気持ちになることを検証。素晴らしいアートやデザインは恋愛しているときと、同じ脳の活動を誘発することもある」

 

幼少期から機能的で美しいデザインは質のよい生活をするために不可欠だという理解が深まる。

 

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人間が日常生活で目にするものから受ける影響ははかり知れないと思います。

でも、生まれたときから、日本のように不揃いの看板、色の氾濫、にょきにょきの電柱、都市計画なしの町に育つと、それが日常ですから、なかなか美しいデザインの大切さに気がつかないものです。美しいデザインの国から戻ったとき、うわ、と思うのですが、また日常に。でも、日々脳が受ける影響ってほんとは、すごく大きいと思います。

繁華街はいざ知らず、日本も住宅地は、色の氾濫や電柱のことをもっと考えたらいいのにな。でもそこのところの美意識が育つのは、そういう環境に育ってないと?

卵が先か?になってしまいますが。

美しいデザインは質のよい生活をするために不可欠”という意識をどうやって、街全体に広げていけばいいんだろう?

 

 

 

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デンマーク語は、世界で9番目に難しい言語だそうだ。

「なぜデンマーク人はそんなにも外国語が堪能なのでしょうか?」

「外国語を勉強する根強い伝統があるからよ」

デンマーク人として生まれ、この人口550万人の小さな国から離れたら

理解してくれる人は世界中のどこにもいない。だから他の言語を習得する必要があるのよ」

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なるほど、と思いました。

小国の危機管理術なんですね。

たぶん、日本は、今のところ、そこそこ人口がたっぷりいて、他国と陸続きでないので

どうしてもせっぱつまった感が薄れるのかもしれません。

 

小さいころからアンデルセンも大好きで、

デンマークにあるアンデルセンの生まれ故郷、オーデンセにもいつか行ってみたいと思っていたので、この本を読んで、ますます行ってみたくなりました。

 

 

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<今日の単語>

Denmark   dénmɑɚk    (デンマーク、注:アクセントはdén)

Danish         déɪnɪʃ デンマーク人、デンマーク語。スペルはDAにかわるが、発音は、déɪ .日本では

              パンのデニッシュです。でも発音はデニッシュ)