死んで迷惑かけない! お部屋と心の整理術
今日は「高齢者のための、お部屋と心の整理術」という講座にでてきました。
まだ高齢者ではないんですが;)
片付けのことにはいつも興味があり、いろいろな人の部屋を見るにつけて、
部屋とものって本当にその人の人生を表しているなあと思うことが多いので。
あと、少し前に、ゴミ屋敷を見る機会があり、
非常にショックだったのもあります。
今日は、高齢者のための、と題しているとおり、
見事に「高齢者」の方が多かったです;)
講師は”あんしんネット”という
遺品整理の会社を経営し、数千を超える現場を体験している
石見よしのりさんでした。
ユーモアあふれる軽妙は語りであっという間の2時間でした。
要点をまとめました。
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高齢者のためのお部屋と心の整理術
整理コーディネーター 石見よしのりさん
# 人が亡くなったときの物の量 平均3トン
(注:マンション、集合住宅の場合。戸建だと5トン6トン普通にある。
よく走ってるPal systemの車は2トン)
# 1.5トンまでなら、亡くなったあとも遺族が片付けに苦労しない。 1.5トンまで減らしましょう!
# 今は、認知症の人が倒れて、家は物が多く介護ベッドを置くスペースがなく、 介護ベッドを置く場所をつくるために家を片付ける仕事が6,7割になってきている。 人はいつ倒れるかわからない。介護をうける立場になったら、自分では片付けられ ない。(若くても事故でなることもある)
# その家がどのくらい物が多いかをみるには
・傘立てに何本傘がささっているか、
・冷蔵庫の中がどうなっているか
・トイレの中がどうなっているか
でだいたいわかるそう。
# 人は旅立ったら、その日から物はすべて遺品に早変わり!
# なぜ整理できないのか? 3つに分類される
理由1 現実逃避型 「**で忙しいから片付ける暇がない」➡ 先延ばししてるだけ
理由2 過去執着型 「あの頃はよかったなあ」
理由3 未来不安型 「ひょっとして使うかも」
自分がどのタイプか見極めて整理する。
# 今までで一番多かったのは35トン。プロがやっても1日4トンまでしかできない。 プロでも1週間かかり、もうやりたくないくらいになる。 家族だったら到底できない。 費用も300万かかった。物が多くて亡くなると、家族が本当に大変。
# 横浜方面の人にとくに多いのが、崎陽軒のしゅうまいのお醤油。 100個、200個でてくる;)
# ある男性が亡くなったとき、プラスチックケースが8ケースあり、 その上に「私亡き後は、この**(奥様の名前)のものは処分してください」 と書いて貼ってあった。奥様に先立たれたが、生前は、奥様の遺品を捨てられなかっ た。男性に多い。息子さんが、整理人に「どうしたらいいでしょう」と聞くので、 「お子さんであるあなたに複雑な思いを背負わせたくないから、 こうしたのでしょうから、お父さんの遺志に沿ったほうがいいのでは」と言うと 「そう言われて気が楽になりました」と言われていた。 行き先は自分で決めておいてもらうと残されたものに負担がなくなる。
# 整理したものに遺族を悩ませない張り紙をしておくといい。
(例) 私の写真、アルバムの箱の上に。
「私の写真、アルバムは遺品整理の際に、心置きなく処分してください」
人形、ぬいぐるみのうえにも。
人形などを捨てる時、ばちがあたると思ってなかなか捨てられない。
<整理以外の余談>
# 棺の値段をよく知ろう!
葬儀やさん「棺はいかがしますか?」
家族 「一番よくでるのはどんなのでしょう?」
葬儀屋さん「ここらへんです」
家族 「これ、おいくらくらいでしょうか?」
葬儀屋さん「いくらくらいだと思われますか?」
家族 「???30万?」
葬儀やさん「ほとんどその通りです、でもそれより2万円安い28万です」
となる。
でもその棺K8(きり8号)の原価は9800円。 お客さんが言った値段をうまく利用する。しかもそれより少し安くしてお得感。 こういうことがないように、生前から葬儀のこともきちんと調べておこう。
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石見さんは57歳だけれど、まわりで亡くなっている人もいるし、
ご本人も、雪の日に転んで大腿骨骨折して、
1ヶ月近く寝たきりになったそうです。そのとき、自分では何もできなかった経験から、高齢でなくても、自分でできなくなることがあるから、
ものを減らして整理しておくことが大事とおっしゃっていました。
私はものはけっこう少ない方だと思うのですが、
今日の講演を聞いて、エンディングノートと、お葬式のことを
もっと調べよう!と思いました。
今日は特に、
人は旅立ったら、その日から物はすべて遺品に早変わり!
が心に響きました。
人は身ひとつで生まれて身ひとつで旅立つ。
これが理想ですが、これができなければ、せめて1.5トンに、ということですね。